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競馬

セレクトセール2022
新種牡馬サートゥルナーリア ハーツクライのラストクロップ

今年の日本ダービーはハーツクライ産駒のドウデュースが勝利。ハーツクライ産駒への需要と期待がますます高まる中、残念ながら今年のセレクトセール1歳セッションに上場する世代がラストクロップとなります。今年の1歳セッションには、兄にグローリーヴェイズを持つ「メジロツボネの2021」や、母がアメリカンオークス馬の「スパニッシュクイーンの2021」など6頭がラインアップされており、そんな全6頭を血統面から徹底解説します!

さらに今年のセレクトセールもうひとつの目玉、新種牡馬サートゥルナーリアについても解説。兄は既に種牡馬として成功を収めているエピファネイアにリオンディーズがおり、父ロードカナロアの後継として早くも期待されています。初年度から当歳セッションに14頭がラインアップされており、そんな今春生まれた初年度産駒は各地で評判を呼んでいるとのこと。サートゥルナーリアに相性の良い配合とは一体…。

<netkeiba.comより引用>

セレクトセール2022日程
7月11日(月) 1歳馬 10:00~
7月12日(火) 当歳馬 9:30~

◆No.42 インクルードベティの2021(牡)

母インクルードベティはマザーグースS(米G1・ダ8.5F)勝ち馬。その父IncludeはピムリコスペシャルH(米G1・ダ9.5F)勝ち馬で、サンデーウィザードやヒーズインラブの母父として知られます。

このIncludeはHidden Talentの牝馬クロス4×5をもちますが、母系にこのHidden Talentの血を引くハーツクライ産駒はJRAに33頭が出走し18頭が勝ち馬。スワーヴアラミス、カポーティスターといった重賞勝ち馬も出ており、勝ち馬率55%、平均賞金3554万円はハーツクライ産駒全体(勝ち馬率47%、平均賞金2472万円)を大きく上回ります。

母母父EltishがDanzig系のマイラーなのも最近のハーツクライ産駒の走るパターンといえます。ハーツ産駒らしい重厚な斬れを東京コースで見せてくれる馬でしょう。

◆No.47 スパニッシュクイーンの2021(牡)

母スパニッシュクイーンはアメリカンオークス(米G1・芝10F)勝ち馬で、その父Tribal RuleはStorm Cat直仔で北米の短距離戦を2勝。最近のハーツクライ産駒は母父Storm Cat系がよく走っており、たとえば中山記念勝ちヒシイグアスは母父Bernstein、東京新聞杯勝ちイルーシヴパンサーは祖母の父Storm Catです。

また本馬のように母系にStorm CatとNureyevの血を併せもつハーツクライ産駒は、これまでJRAに6頭が出走し、イルーシヴパンサー(前出)、アドマイヤアルバ(京都新聞杯2着)、タガノミューチャン(4勝)など5頭が勝ち馬となっています。ハーツクライ産駒としても確率が高く、しかも早期から活躍が見込める配合といえます。

◆No.64 アレイヴィングビューティの2021(牡)

母アレイヴィングビューティはファーストレディーS(米G1・芝8F)とジャストアゲームS(米G1・芝8F)の勝ち馬。母父Mastercraftsmanは愛2000ギニーなどに勝ったデインヒル系のマイラー。母系にデインヒルの血を引くハーツクライ産駒は勝ち馬率55%と高確率で走ります(ハーツクライ産駒全体では勝ち馬率47%)。

特に最近はサリオス、シャドウディーヴァ、カテドラル、グラティアス、ワーケアと、クラシックレースやその前哨戦での活躍が顕著。ハーツクライの弱点である後駆の緩さや非力さを、デインヒルの大きく強靭な後駆で補うことができるので、早期から持てる能力を発揮する馬が続出しています。Mastercraftsmanの牝祖Dangerous Dameもハーツクライやジャスタウェイと相性抜群な血で、古馬チャンピオンを狙える本格派の配合です。

◆No.98 ファタルベーレの2021(牡)

母ファタルベーレはデルマーオークス(米G1・芝9F)勝ち馬。母父Pedro the GreatはKingmamboの孫でフィーニクスS(愛G1・芝6F)の勝ち馬。母母父SaumarezはRainbow Quest産駒の凱旋門賞馬。ファタルベーレ自身はRainbow Quest3×3のクロスをもちます。

母系にRainbow Questをもつハーツクライ産駒はヒシイグアス、ダノンベルーガ、グレイルといった活躍馬が出ており、特に牡駒がよく走っています。また本馬はLyphard4×7をもちますが、Lyphardのクロスをもつハーツクライ産駒にはリスグラシューやドウデュースなどがおり、勝ち馬率49%、平均賞金2490万円はハーツクライ産駒全体(勝ち馬率47%、平均賞金2472万円)を上回ります。粘着力と成長力に富んだ配合で、バテずにいい脚を長く使えるタイプに完成するでしょう。

◆No.111 メジロツボネの2021(牡)

母メジロツボネはJRA4勝。Ambehaving≒クリアアンバーのニアリークロス4×4をもち、独特のしなやかな体質を伝えて繁殖としても有能で、香港ヴァーズのグローリーヴェイズ、JRA現役3勝カヌメラビーチなどを産んでいます。牝祖メジロラモーヌは牝馬三冠の名馬。

このメジロ牝系のハーツクライ産駒といえば、JRA2勝(芝1800~2000)のクラサーヴィツァがおり、やはりスタミナと成長力に秀でた配合といえるでしょう。本馬の全兄エゾダイモンは6月のデビュー戦で4着でしたが、まだ未完成ながら2番人気に支持されたように素質は高く評価されています。

母父にフォーティナイナー系のスピードが入り、牝系には重厚なスタミナ血脈が強い、という点ではキングオブドラゴンとも似た輪郭の配合です。古馬になって芝中距離で本格化する王道のハーツクライ産駒です。

◆No.138 パールサイドの2021(牝)

母パールサイドはクロエ賞(仏G3・芝1800m)2着。Riverman4×3・4のクロスをもち、フランス血脈特有の斬れ味を伝える繁殖牝馬でしょう。母系にRivermanをもつハーツクライ産駒にはスワーヴリチャードやヌーヴォレコルトといったGIホースがおり、勝ち馬率56%、平均賞金2975万円はハーツクライ産駒全体(勝ち馬率47%、平均賞金2472万円)を上回る優秀な数字。

またこれまで平地重賞を勝ったハーツクライ牝駒は計12頭いますが、いずれも母系にNever Bend≒Bold Reason兄弟の血を引いています(Rivermanの父はNever Bend)。Rivermanは「牝馬の斬れ味」をよく伝える血として知られますが、本馬もいかにも斬れる脚を使いそうな身のこなしを見せ、血統のイメージどおりのハーツクライ牝駒といえるでしょう。

◆種牡馬サートゥルナーリアについて

サートゥルナーリアは通算10戦6勝。ロードカナロア産駒だけに長い距離では乗り難しさもありましたが、2000m以下に限れば[5-0-0-1]。種牡馬として成功するのに最も重要な要素といえる「2000mベースのオールラウンドなスピード」を見せていたのがまず魅力です。

母シーザリオはオークス馬で、シーザリオの息子のエピファネイアとリオンディーズが種牡馬として成功しており、この母系も大きなバックボーンといえます。今春生まれた初年度産駒は各地で評判を呼んでおり、すでに成功間違いなしというムードに包まれているといっても過言ではありません。

種牡馬としては、エピファネイアより距離適性は短く、リオンディーズよりしなやかで芝寄りというイメージで、産駒は芝1600~2000が主戦場となるでしょう。Nureyev≒Sadler’s Wellsの3/4同血クロスをもつのはリオンディーズと同じで、リオンディーズがそうであるように、Northern Dancerの血が比較的希薄な繁殖牝馬との配合が成功しやすいとみています。

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