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「佐渡金山」ユネスコが推薦書の不備を指摘
政府は２８日、国連教育・科学・文化機関（ユネスコ）の世界文化遺産の登録に向けて提出した「 佐渡島さど の金山」（新潟県佐渡市）の推薦書について、ユネスコが不備を指摘したことを受け、来年２月までに再提出することを決めたようです。登録に向けたユネスコの調査などに時間が必要なことから、来年の登録は難しい情勢となってしまったようです。
末松文部科学相は２８日、首相官邸で岸田首相と面会し、登録に向けた状況を報告した。この後、記者団に「遺憾であるが、推薦書を改めて提出するほかない」と述べた。首相からは、登録に向けて新潟県と連携して全力で取り組むよう指示を受けたという。
佐渡市の渡辺竜五市長のコメント
佐渡市の渡辺竜五市長は「早期の登録の実現を目指し、取り組みを進めていただけに、大変残念でなりません」とコメントした。
どこに不備があったの？
文化庁によると、日本の推薦書を巡って、ユネスコ側から不備を指摘されたのは初めて。砂金を採取する導水路跡の説明部分に関して指摘があった。現場では、導水路が一部途切れており、ユネスコは途切れた部分について「記載が不十分」と判断したという。
韓国政府による反発との関連は？
「佐渡島の金山」の登録を巡っては、韓国政府が「佐渡島の金山は韓国人が強制労働の被害を受けた現場だ」と反発し、日本政府は推薦見送りに一時傾いたとされる。しかし、自民党の保守系議員などから推薦を求める声が高まり、政府は提出期限の２月１日の間際になって推薦を決定した。文化庁は、ユネスコが指摘した不備と、韓国による反発との関連について、「無関係」と説明している。
登録に反対する可能性もある？
当初は、来年夏頃に登録の可否が決定される見通しだった。政府は今回、推薦書の再提出を決めたが、「登録そのものが見通せない状況になった」（外務省幹部）という。今後、世界遺産の登録の可否を審査するユネスコ世界遺産委員会の委員に韓国が選ばれ、登録に反対する可能性があるためだ。世界遺産登録には、２１か国の委員の３分の２以上の同意が必要だが、事実上、全会一致が基本とされており、政府内からは「今回のタイミングを逃したのは非常に痛い」との声が出ている。
そもそも佐渡島の金山ってなに？
◆佐渡島の金山 ＝江戸時代に幕府が直接、管理・運営し、「相川鶴子（つるし）金銀山」「西三川砂金山」の二つで構成される。手工業による大規模な金生産システムが整備され、１７世紀には世界最大の金生産地となった。明治以降も採掘は続き、１９８９年に操業停止した。
佐藤外交部会長は激おこ？？
世界文化遺産を目指す「佐渡島の金山」の推薦書に不備があったことについて、自民党の佐藤外交部会長は7月29日、「前代未聞の役所の大チョンボと批判されても仕方がない。あってはならない事態だ」として「政府に猛省を求めたい」と厳しく非難した。
さらに佐藤氏は、「佐渡金山の世界遺産登録については、自民党と政府が一体となってやってきた」と述べた上で、今回の事態により「信頼関係にも影響が出かねない」と指摘した。さらに、「自民党の保守層離れという部分にも影響が出かねない」と述べ、政府の”失態”が自民党の支持にも波及しうるとの強い危機感を示した。
地元の観光関係者からは落胆の声も…
ゴールデン佐渡 河野雅利 社長
「長年待って、ようやく推薦が決まったと喜んでいるところからすると、水をかけられたような感じ」
八幡館 本間東三夫 総支配人
「準備期間ができるじゃないかとかそういう考えもあるが、早いことに越したことはない。残念無念」
それでも渡辺市長は「前を向いて準備を進めるしかない」と話します。
佐渡市 渡辺竜五 市長
「もう一度対応する。世界遺産登録へのチャンスはこれから。佐渡島の金山の価値をユネスコが分かるように磨き上げるのが全ての対策の基本」
また、花角知事は「推薦書の再提出に向け、政府や佐渡市と連携し取り組みを進める」とコメントしています。
金属と言えば以前こんな記事も・・・
以上、参考になれば幸いです。
